白神のブナ林と秋田杉の林を満喫
翌日は午前7時30分に宿を出発し、藤里町・藤琴川上流のブナ林「岳岱自然観察教育林」へと向かった。藤里町は、世界遺産に登録された白神山地の秋田県側入り口となっている。われわれが歩いた自然観察林は、世界遺産に指定されているコア地域ではないものの、見事なブナ林の相が見事であった。慣れぬ山道であったが、新鮮な空気と新緑を満喫しつつ、全員無事走破した。
そのあと二ッ井町に戻ると、休むいとまもなく水沢地区の「仁鮒水沢スギ植物群落保護林」へと向かった。広さ18.4ヘクタールの林内には、樹齢180年から300年の秋田杉がおよそ2,800本立ち並ぶ。最大樹高58メートルという日本一の杉の木をはじめ、一本一本歴史のある杉の林は壮観であった。
ひんやりとした杉の林のなかで弁当を食べると、再び元気回復、最後の目的地である七座山(ななくらやま)へと向かった。ここは藩政時代、秋田藩の杉林として手厚く保護されていたためほとんど手つかずに残ったものである。落葉樹と杉の巨木が混在した原生林は、貴重な自然景観を呈している。山中をひと巡りし、午後3時ころに下山、ツアーの全日程を終了した。

■自然観察林のブナを撮影するツアー参加者

■自然観察林にある湿原
|