秋田杉を使った料亭を見学

 能代市内の老舗料亭「金勇」を見学した。創業は明治23年で、現在の建物は昭和8年に完成したと、店の案内にある。天然秋田杉をふんだんに使用した料亭として、県内だけでなく県外でも知られている。とくに「満月の間」に使用されている天井板は長さ約9メートル、一本の天然秋田杉から採ったもので、現在では入手不可能な優品である。また二階大広間は、畳一枚の大きさの板を組んだ格天井がすばらしい。

 近代能代の文化的繁栄を伝えるこの歴史的建造物は、平成10年、国の登録有形文化財となった。木都能代がもっとも繁栄した時代の、記念碑的な建築である。


風格のある金勇の外観。いたるところ秋田杉の良材が使われている


「満月の間」の天井に使用されている、9メートルの天然秋田杉。
全部で5枚使用されているが、一本の秋田杉から採られたもの



154畳ある2階大広間は、畳一畳の大きさの木目板を組み合わせた格天井