[和賀山塊]Waga Mountains | ||||||||||
鬱蒼としたブナの原生林と玉川の流れ。抱返り渓谷夏瀬付近上空からの景観 |
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東北地方の中央を南北に貫く奥羽山脈は、北は青森県の恐山から南は福島県の磐梯山に至る、全長約500キロの一大脊梁山脈である。日本海側と太平洋側の分水界を成し、温泉・湖沼・高山植物など自然の宝庫である。 奥羽山脈のうち、秋田・岩手県境のほぼ中央部、仙北平野の東に位置する山々を真昼山地と呼ぶが、和賀山塊とはその真昼山地の北部を総称して言う。 標高1440メートルの和賀岳(阿弥陀岳)を主峰とし、北東から南西方向に1200から1400メートルの定高性山稜が連なっている。しかし標高のわりに急峻で変化にとみ、そのためか登山愛好家にとっては格好の登攀対象となっている。広大なブナの原生森におおわれ、清冽な渓流が無数に山間を奔り、源流イワナの宝庫でもある。クマやカモシカが生息し、ミチノククワガタ、シロバナミチノククワガタ、アオモリマンテマ、コケイランなどの貴重な高山植物も見られる。 |
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和賀山塊は遠い昔、海底であった。火山の爆発ではなく、隆起して山となったため、至るところで貝の化石が採れる。アルピニストで、和賀山塊の主ともいえる佐藤隆さんはここでたくさんのホタテ貝をはじめ、多くの化石を採集した(コレクションの一部は田沢湖芸術村の「化石館」に展示されている)。 なお西北部の抱返り渓谷は、新緑・紅葉の季節を迎えるとハイカーでにぎわう景勝地で、「東北の耶馬渓」として有名である。 |
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抱返り渓谷上空より和賀山塊を望む。 |
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The northern part of the Mahiru Mountain Range, located in the east of the Senboku Plain, is generally known as the Waga Mountains. It is covered with extensive primeval beech forests, and a number of streams run through the mountains. The streams are a haven for char who live in the clear waters.
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白
神 山 地 と 和 賀 山 塊 |
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