石焼き料理と豊かな自然
 男鹿半島には寒風山、大桟橋、八望台、入道崎など自然環境を楽しめる名所が多く、県内外から多くの観光客が訪れる。冬季には日本海の荒海を眺めながら、新鮮な魚介類を楽しむツアー客も増え、秋田県でも一、二を争う温泉観光地としてつとに名高い。

偉容を誇る建物全景
 半島の北東部に位置する男鹿温泉郷のなかで、もっとも古い歴史を誇るのが白龍閣である。落ち着いた雰囲気の和風建築には風格が漂い、ひときわ目を引く。客室からの眺望は随一で、日本海の雄大な景色を楽しむことができる。自前の源泉を持っているのがなによりの強みであるが、豊富な湯量が温泉好きにはたまらない。
 料理のうまさは抜群で、しかも部屋食対応というのが嬉しい。宿泊客が多い時は別に個室を用意してくれることからも、家庭的な雰囲気を重視する老舗の心意気が伝わってくる。新鮮な魚や野菜をだし汁と一緒に桶に入れて、熱く焼けた石で煮る石焼き料理は当地ならではの名物で、そのパフォーマンスは一見の価値がある(要予約)。魚介類のほかにも、春の山菜、秋のきのこも堪能できる。料理に一番原価をかけているという宿の話も、十分に納得がいくことだろう。

豪華な特別料理名物石焼き料理

 お話しを伺った常務の有馬さんは、30歳代から40歳代の若手経営者たちとともに地域活性化に積極的に取り組み、さまざまなイベントなどを企画している。そのひとつが、5月から9月にかけて毎週土曜日の夜行なわれる、「なまはげ郷(さと)かぐら」というイベントで、各旅館のロビーで演奏し好評を博している。出演者は地元の若者が中心であるが、韓国で行なわれた「ソウル・ドラムフェスティバル」では「ザ・ベストポピュラー賞」を受賞するなど、実力もある。夏は野外ステージでの演奏もあるというから楽しみだ。
 なお、大晦日に行なわれる「なまはげ」は、近年「なまはげ柴灯(せど)祭り」という名で2月の第2週金曜日から三日間、真山(しんざん)神社でも開催され、多くの見物客を集めている。
大浴場。季節によって湯の色が変化する眺めのよい和室


[泉質]
ナトリウム−塩化物泉

[適応症]
神経痛、筋肉痛、五十肩、打ち身、くじき、慢性消化器病、痔疾など
 
[白龍閣]

〒010−0687 秋田県男鹿市北浦男鹿温泉郷草木原86
TEL0185−33−2101  FAX0185−33−2437
URL  http://www3.ocn.ne.jp/~hakuryu/ E-mail hakuryu@poem.ocn.ne.jp

料金=12,750円から21,150円(1泊2食付)。
外来入浴=500円



[交通]
JR男鹿線羽立駅下車、同駅から加茂行きバスで40分、男鹿温泉下車。10人以上の場合、送迎車サービスあり。羽立駅へは秋田新幹線で秋田駅へ、同駅で男鹿線に乗り換え。車利用の場合は、秋田自動車道「昭和男鹿半島IC」より約1時間。