ロマンチックな高原の山荘

 田沢湖高原といえばリゾート気分あふれるお洒落な温泉郷として知られ、大型ホテルやモダンで個性的ロッジが多い。そんななかでも、ここ「ゆぽぽ山荘」は穴場中の穴場と言ってもよいプチ山荘である。田沢湖や駒ヶ岳に近いという立地の良さに加え、ブナの林に囲まれた環境、よく温まる温泉、こざっぱりと清潔な客室は、安心してくつろげる空間だ。

地元産の食材を生かした料理

 しかし何と言っても嬉しいのは、湯上がりに待ち受ける贅沢な料理の数々だ。厳選した食材を、心を込めて料理するのは山下さんご夫妻。山荘の管理から料理まで、一切を取り仕切る。写真に写っている献立をかんたんに説明すると、上段はキリタンポとハタハタの一夜干し唐揚げ。中段は左からあけびの味噌炒め、蕪のクリーム煮、馬刺し。下段は左からギバサ、シャケの朴葉焼き。これに地元産「田沢湖ビール」か、イワナの骨酒(左上)注文すれば、至福のひとときを味わうことができる。見た目に派手さはないが、どの料理も一級品だ。鍋は「しょっつる鍋」や「山の芋鍋」もある。その他季節によってイワナの煮びたし・塩焼き、ヒロコのあえもの、山ウド、山菜、きのこなどなど、地元天然素材を使った家庭料理を堪能できる。天然秋田杉をふんだんに用いた食堂も居心地がよく、山荘気分を存分に味わえる。

ブナの林が似合う木の山荘
小ぶりながら良く温まる温泉
シンプルながら清潔な和室
 男女用ともに浴場は小ぶりであるが、新緑や紅葉、また雪の日に窓をいっぱいに 開れば、ブナの林のなかで沐浴するかのような開放感がある。湯はやや熱めであるが、そのぶん体の芯まで良く温まる。大浴場、マッサージ室、カラオケといった歓楽型温泉とは対極にある、大自然に包まれたロマンチックで心温まる宿だ。
 
山荘の周辺に広がるブナの林
田沢湖へも近く、地の利もよい

[泉質]
単純硫黄泉

[適応症]
高血圧、動脈硬化、リュウマチ、皮膚病、創傷、糖尿病など
[ゆぽぽ山荘]

〒014−1201 秋田県仙北郡田沢湖町生保内字駒ヶ岳2
TEL0187−46−2533  FAX050−5501−8467
URL http://www.warabi.or.jp/sanso/ E-mail hideko@warabi.or.jp

料金=8,000円(2食付) 〜
外来入浴=300円 10時〜20時



[交通]
秋田新幹線で田沢湖駅、同駅から乳頭温泉行きバスで約30分、保養所団地前下車