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十和田観光の拠点に最適 | |
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十和田湖の南玄関に位置する大湯温泉は、足利時代から温泉地として知られ、南部藩のもとでは藩指定の温泉保養地として利用された。文政11年(1828)、二階堂南竹によって著された『大湯温泉略縁記』には、「世のめずらしき名湯も奥国の果てなれば、世の人これを知ることなし」と記されている。しかし当地は、十和田街道に沿った滝巡りと十和田湖遊覧で、江戸時代から観光名所として有名であったから、温泉も頻繁に利用されていたことであろう。 | |
![]() かがり火が置かれた大湯ホテル玄関前 |
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大湯ホテルの浴場 |
現在、昭和53年(1978)には20軒ほどあった宿も8軒ほどに減り、いささか寂しい気がする。宿泊した大湯ホテル社長・諏訪善綱さんに伺った話によると、かつては小坂銅山など、周辺の鉱山関係の土木技師が大勢長期滞在して、大いに賑わったという。 大湯ホテルは同地のなかでも老舗で、大正9年(1920)創業。落ち着いた作りの建物に、古い湯の街の雰囲気が備わっている。浴槽は熱い湯と、すこしぬるめの湯のふたつある。無色透明の湯は弱食塩泉で無臭、温度は64℃。浴用ばかりでなく飲用にも適している。 |
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![]() 鶴鹿倉山にある薬師神社から 見た大湯温泉の町並み |
夕食は鯉のあらいや山菜料理、キリタンポが楽しめるが、予約すればスッポン料理もある。しかし、ひと風呂浴びたあと自慢の庭に面した大広間で食べる朝食は格別のものだ。 周辺には縄文遺跡として名高い「大湯環状列石」があり、4と9の日には朝市が立つ。また、すこし行けば大湯温泉スキー場もある。しかし、なんと言っても十和田湖まで30分という地の利は魅力的である。 |
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[泉質] 弱食塩泉、無色透明、64℃ [適応症] リウマチ、運動障害、婦人病、虚弱児童その他。 飲用の場合は消化器疾患、便秘 |
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