Sake breweries in Akita [2]Senboku

HARUGASUMI


 六郷は奥羽山麓から西流する河川によって形成された扇状地にあり、至る所に清冽な清水が湧く地としてよく知られている。
 歴史的に見ると、羽州街道沿いの要地として活況を呈していたが、佐竹氏の時代になると新しい町づくりが始まり、西国各地から豪農・豪商が移住して商業的にも大いに発展した。そのため、良質の湧水を利用した酒造業が発達し、18世紀前半には20軒を数え たという。
 栗林家が酒造業を開始したのは明治7年(1874)であるが、現在もその歴史を感じさせるたたずまいである。杜氏をはじめ、蔵びとはすべて地元出身者が占める。隣の山内(さんない)村出身の杜氏が多い秋田県の蔵元のなかで、これは異例のことと言ってよい。チームワークが身上の酒造りゆえ、気心の知れた地元の利点を良しとしたのであろう。
 仕込み水には、地下25メートルから汲み上げた「栗林(りつりん)の仕込み水」を使う。当家の姓に因んで先祖が植えた栗の大木のそばにあるので、こう呼ばれているものだ。こうした最高の水に、地元産の米と良質な酵母を使った酒は、きめ細かくあくまでもやさしい。
 因みに、「春霞」の「霞」とは酒の異名で、江戸期の俳諧などではしばしば使われた。六郷の春の風物詩をイメージした命名である。



格調高い外観

酒母づくりの作業風景

蒸し米づくりの作業風景

国税局監査官室のための部屋

[社名]合名会社栗林酒造店
[所在地]〒019-1404 秋田県仙北郡六郷町六郷字米町56
TEL0187-84-2108
HARUGASUMI Est.in 1874 Kuribayashi&Co.
56 Komachi,Rokugou,Rokugoumachi,Senbokugun,Akita,Japan
TEL0187-84-2108
[ホームページ]http://harukasumi.com/